神主が語る神道と心霊の話

神道、神霊、霊学、霊術の話

神道と古神道

スピリチュアル系のブログや『大宮○郎』の本などで、古神道!古神道と言う言葉を耳にしますが、神職の立場から言わせてもらえば、『古神道』と言うものは正式にはありません。


神道は『神道』です。


またの呼び名は『惟神』とか『随神』と言います。


平田篤胤以降、日本の古の宗教を取り戻す運動が始まり、徳川支配の檀家制度による仏教の神道支配に反対する気運が起こったことから、従来の神道との差別化を図るため『古神道』という概念ができたのです。


その後、明治新政府による宗教統合のため、国家神道と教派神道に別れました。更に修験道も禁止され、神道か仏教に衣替えすることを迫られたのです。このような中で教派神道と一部の修験道は古神道を名乗り、以後古神道という言葉が定着したのです。


中身はあくまで天皇崇拝と、日本古来の神道と、山岳信仰と、祖霊信仰に他なりません。


私の仲間や勉強会でも、古神道という言葉を用いていますが、それはあくまでも、古の神道の心や行法、霊学を伝えるためにあえて使っている言葉で、本来の神道と何も違わないものなのです。


しかし今の社会では、単に神道を教えると言ったのでは、受け取る側の印象が違うのです。


単に結婚式や、地鎮祭をするものが神道と思われている節もあり、神や神霊との交信や神の存在を感じてそれを伝える役目をする者が本来の神職であるのですが、それは理解されない為に敢えて古神道という言葉を使っていると言ったところです。


随神とか惟神と言うべきですが、これもまだ一般的に普及理解されていないのであまり用いてはいません。


神道と古神道の違いお分かり頂けたでしょうか?

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