神主が語る神道と心霊の話

神道、神霊、霊学、霊術の話

稲荷神界

稲荷信仰というものは、我が国で一番信仰されている神霊の信仰です。




それは正一位の神階の最上位にあたります。




然し、『稲荷信仰は駄目だ』とか、『稲荷を奉ったら家が傾いた』とか言うことを耳にすることが稀にありますが、その者達が言うことは全く誤った言い伝えでしかありません。




神格を有した眷属との契約を反故にする人間に責があることは明らかであります。




然し人という生き物は、自分に起こった悪いことはすべて自分以外の何者かに原因を求め、それを侮辱するのです。




稲荷、眷属神霊は、人間のように裏切ったり打算的に付き合ったりすることは100%有りませんことをこの場で明言致します。




さて、『稲荷神界』について説明いたしますが、最近誤った稲荷信仰を正々堂々とお書きになっている方が目につきますので、その過ちを糺す意味で以下の如く解説いたします。




稲荷信仰における法則とは、稲荷眷属の上位に主神というものがあり、この存在は『宇迦之御霊神』、『豊受神』又は『宇賀神』の神々であります。




伏見稲荷大社では、それを稲荷五社大明神と申しています。




『宇迦之御霊大神』


『大宮能売大神』


『佐田彦大神』


『四之大神』


『田中大神』




この神々の神命によって稲荷は眷属として仕え、信仰者の祈願はこの眷属の責任を以てなされるのです。




即ち、眷属勧請によって縁を繋いだことで稲荷はその人間の祈願に専念することとなるのです。




そして、中途半端な人間の一方的な信仰(勧請)の廃止は、正式に遷座(元津御坐にお戻しすること)されない限り、眷属は人との約束事を続けることになるのです。




これが霊障を生むこととなるのです。




この掟は、稲荷神界では厳格であるのです。




神に仕える稲荷眷属の世界では、『首領』、『寄方』、『役』という三つの段階があります。




首領とはいわばトップであり社長であります。




寄方とは役員または重役であります。




役とは営業とか実務を行う者達であります。




眷属勧請を行うと、人との関係は通常は役が担います。




そして役と人間との間で交わされた約束事は、完結させなければならないのであります。




完結することで、寄り方の信頼を得て役自身が霊格を上げることが出来るのです。




最後に『勧請』というものについて説明すると、勧請とは敬神のさらに先(上位)にあるものであり、一つの祈願の趣があって、それを神霊に起請してお祀りするもので、神霊と人との契約に他なりません。




此の現象界に存在する者と霊界に存在する神霊との契約は、次元を超えて永遠に結ばれる約束事となるのです。




今年の5月か6月で『眷属勧請の儀』を執り行う予定です。




申込みをするには必ず当会の初学講座と眷属勧請の勉強会を受講した方に限らせていただいています。

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